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社長とネット恋愛して、バレてしまった
ネット恋愛の相手が、実は私が働いている会社の社長だ。 でも、彼はそれを知らない。 何度も「実際に会おう」と提案してきたけど、正直言って...
Chương (1)
第1章
ネット恋愛の相手が、実は私が働いている会社の社長だ。
でも、彼はそれを知らない。
何度も「実際に会おう」と提案してきたけど、正直言って、もし会うことになったら、明日には私の死体が壁に吊るされているかもしれない。
だから即座に決断して別れを告げた。
それで彼は気分が沈んでしまうと、会社全体が残業を強いられる。
うーん、どうしよう?
私の心身の健康のためにも、ヨリを戻すのも悪くないかもね。
第1話
私がネット恋愛をしている相手は、なんと私が勤める会社の社長だった。
面会?ありえない。
なぜなら、彼はまだネット上で恋人である私が、実際は自分の社員だと知らないからだ。
最近、社長の機嫌が悪くて、会社全体がピリピリムード。みんな普段以上に真面目に働いていて、サボるどころか呼吸さえ控えめになった気がする。
社長が深夜まで仕事をしていると、誰も先に帰る勇気がないので、結局みんな夜の11時や12時まで付き合う羽目に。私も連日寝不足で、目の下にはクマ、肌の調子もガタガタだ。
実を言うと、社長がここまでイライラしている理由を知っているのはおそらく私だけ。だが、それを口にすることはできない。
なぜなら、社長が失恋した原因が、他でもない私だからだ。
この一件の発端は、ネットで知り合って2年になる恋人が突然「会いたい」と言い出したことだった。
私たちはあるアプリで知り合った。彼が投稿したスレッドのタイトルは「なんで俺に彼女ができないんだ?」
興味を引かれて開いてみると、内容はこんな感じだった。
「25歳、身長188センチ、体重83キロ、旧帝大卒業、専攻は管理科学と工学。現在は上場企業の社長を務めており、年収は少なくとも何千万円以上。車も家もあるけど、ルックスはまあ普通。今まで彼女ができたことがないんだが、原因が分からない」
コメント欄は冷笑とツッコミで溢れ返っていた。
「釣りスレ乙」
「夢見てんのか?旧帝大卒で25歳の副社長とか、どんなファンタジーだよ」
「家族経営かコネ以外でこんな若さで社長になるとかあり得ないだろ?しかし残念なことに、一般的にこういう人は海外の大学に進学しているものだ」
私は遊び半分で「多分顔が原因じゃない?写真見せてよ」とコメントを残してスレを閉じた。
すると、数分後に彼から個別チャットが飛んできた。
「こんにちは、写真を個別に送ってもいいですか?」
はっ?
不思議に思いながらも、面白そうなので「いいですよ」と返信。
その後送られてきた写真を見て、思わず口にしていたコーヒーを噴き出した。
「身長188?いやいや、150センチって言われても信じるわ!」
鏡越しに撮った自撮り写真で、顔の三分の一が隠されている。撮影角度のせいで頭が大きく見え、体がやたら小さく映っていた。髪は爆発したように跳ねていて、黒縁メガネがさらに野暮ったさを際立たせている。
でもよく見ると、この顔立ち、悪くないどころかむしろいい。口元、鼻筋、目元、どれを取っても「イケメンです」と主張しているようだ。
ただ、どこか見覚えがある顔だった。
「え、世の中にこんな自分がイケメンって気づいてない男いるの?」と心の中で叫びながらも、善意でアドバイスを送ることにした。
写真を拡大したり縮小したりした末に、私は一気に打ち込んだ。
「服装と写真の撮り方を勉強して!メガネは縁なしにするか、できればコンタクトレンズに変えて!写真撮るときの角度も変えなさい!スマホを少し斜めにして、充電口を自分に向ける感じでね!あとパンツはちょっとゆったりした黒のカジュアルなやつにした方がいいよ!」
彼からの返信は「とても参考になりました」の一言だった。
私はアドバイスを書き終えた後、その子のことをもう気にしていなかった。ところが翌日、彼は私のアドバイス通りにした新しい写真を送ってきた。「これでどうでしょうか?」というメッセージ付きで。
またアドバイスを返したら、次の日も同じことが繰り返され、さらにその次の日も。4日目、5日目と続き、ついに私の忍耐が限界に近づいたころ、向こうから「lineを交換しませんか?」と申し出てきた。
さらに「感謝の気持ちとしてお礼を渡したい」と言われ、私は「お金をもらえるなら断る理由はないでしょ」という軽い気持ちで、個人アカウントを教えた。
その直後、見覚えのあるアイコンが私を友達追加してきた。
えっ......これ、社長じゃん!?
私は驚きのあまり手が滑り、うっかり承認してしまった。承認した瞬間、心の中が一気に冷えた。急いで設定を「チャットのみ」に変更し、大急ぎで冷静さを取り戻そうとした。
すると相手は「入力中」の表示をしばらく出した後、こう送ってきた。
「これまでのアドバイスとサポート、本当にありがとうございました。ささやかですが感謝の気持ちです」
その後、送金一百万円が届き、備考には「自発的贈与」と記されていた。
私は無言でスクショを撮り、アイコンと改めて照らし合わせた。間違いない、ネットで知り合ったあのイケメンと、会社の社長は同一人物だった。
内心「マジかよ」と叫びつつ、図々しくもそのお金を受け取った。どうせ非公開アカウントだし、彼が私の正体を知ることはないだろう。
それからも彼の変化を少しずつ手伝い続けた結果、彼は見事に自分の魅力を引き出せるようになっていった。
しかし、私が「そろそろお役御免かな」と思い始めた矢先、このおバカさんがまさかの告白をしてきた。
まずは、なぜか長文のラブレター(正直、高校時代以来見てない)。それをスキップして最後の一文だけ読むと、こう書いてあった。
「実は、ずっとあなたのことが好きでした」
「......」
無音。だが、内心では叫び声がこだましている。
「ありがとう、感謝します」
「えっ???」
その後も、「本当に好きなんだ!」と何度も押してくる彼。
「ほんとにありがとう!」
「いやいや、本気だってば!」
「ほんっと感謝!」
正直、頭が痛くなってきた。
一呼吸置いて、彼はこう続けた。「どうか、少しでもいいから、僕にアプローチさせてもらえませんか?」
私は無言でスルー。その夜、久しぶりに眠れなくなった。
翌日から、彼は毎日「おはよう」「こんにちは」「おやすみ」メッセージを欠かさず送ってくるようになり、さらに「出勤するよ」「会社に着いたよ」「今から仕事するよ」など、どうでもいい情報まで逐一報告してきた。
うん、こうやって彼は私を口説いてきたわけだ。いや、ある意味すごいわ。
たまに適当に返事をすると、彼はそれだけで舞い上がる始末。
耐えかねて私は言った。「そんなことやめてくれる?」
「えっ?」
私はため息をついた。
そして転機が訪れたのは、1か月後のことだった。
私はイケメン動画を夢中で見ている最中、うっかり友達に送るはずのものを彼に送ってしまったのだ。
「はぁ!好き、舐めたい」
「これは?」
第2話
メッセージに気付いた時にはすでに送信取消のタイミングを逃していた。美しいものを好むのは人間の本能だけど、なぜだか妙に落ち着かない気分だった。
そんな時、相手から突然メッセージが届いた。
「こういうのが好きなの?」
そして送られてきたのは一本の動画。
どうやらジムで撮影したばかりらしく、過度に発達した筋肉ではなく、整った美しいラインが際立つ体つきだった。肌は白く、綺麗な腹筋の線が緩やかに腰の下へと続き、灰色のトレーニングパンツに消えていく。
そしてその上には――
うん、とてもピンクだ。
動画の主はどうやら恥ずかしがっているらしく、動画の終盤に映る顔は赤く染まっていた。
私は完全に陥落した。
「もっと見たい!もう少しちょうだい!」
そうメッセージを送ると、彼はさらに恥ずかしそうにいくつか動画を送ってきた。
美しい肉体に魅了されながら、内心こう思った。
普段は禁欲的なイメージの社長が、プライベートではこんな姿を見せるなんて......なんだか刺激的じゃないか?
そんな時、相手からまた突然メッセージが届いた。
「もし君が僕の彼女になってくれるなら、毎日撮って送ってあげる。思う存分見られるよ」
人間が一生を通じて追い求めるものには、大きく分けて四つある。金、権力、名誉、そして美。
前の三つは私に縁がないけど、最後の一つには大きく心を揺さぶられる。
「......それなら、まあ、別にいいけど」
もちろん条件付きだ。
「公表しない」「アイコンを変えない」「ビデオ通話しない」「会わない」。
彼は少し不満そうだったけど、最終的にはこの条件を飲んだ。
そしてそのまま始まったネット恋愛は、気づけば2年続いていた。
彼がどんどんおしゃれになり、私もどんどん彼の魅力に惹かれていった。でも、そんな日々がいつまでも続くと思っていた矢先、彼が突然会いたいと言い出した。
「最初に約束したでしょ?現実では会わないって。これはネット恋愛だけ」
そう伝えると、彼は申し訳なさそうに言った。
「わかってる。でも、どうしても君に会いたいんだ」
彼の意図は明らかだった。
ちょうど数日前、大学の同窓会があった。帰ってから、同級生の一人から告白され、一度断ったものの、その後に届いた気持ち悪くて不快なメッセージに頭に来て、彼のことをSNSに晒して嘲笑った。
もちろんその後、彼を即ブロックして削除した。
私のSNSは彼にも見える。それを見て、彼は会って堂々と「彼氏」としての存在を示したいのだろう。
でも、現実で会えない理由は私も十分わかっている。だから答えは変わらない。
それでも彼が1週間以上粘るので、ついに私は嫌気がさして「別れよう」と切り出した。
すると、彼は完全に怯えてしまい、すっかり気力を失ったようだった。
スマホに何度目かの着信が表示され、ため息をついてそれを机に伏せた。
そんな時、上司の山崎花子が私を呼んだ。
「桑原、この企画書を時松社長に届けてちょうだい」
山崎花子が時松弘明に好意を抱いていることは、会社中が知る事実だ。
いつもなら彼女は積極的に接触しようとするはずだが、最近は時松弘明の機嫌が悪い。前に彼女が空気を読まずに慰めようとして怒られたことがあるので、それ以来は控えているらしい。
私は少し困り顔で答えた。
「山崎部長、これは越権行為だと思います。直接渡すのはさすがに......」
時松弘明は私がネットで付き合っている彼氏だった。仕事用の連絡先は知っているものの、直接接触したことは一度もない。しかも、この企画書はずっと難航していて、彼がずっと不満を抱いている案件だ。
彼の機嫌が良い時でさえ厳しい批判を受けるのだから、今のように機嫌が悪い時に持って行けば、間違いなく叱責されるだろう。これは完全に私を盾にして彼の怒りをかわそうという魂胆に違いない。
山崎花子は目を丸くして言った。
「いいからやれっての。文句ばっかり言ってないで!」
仕方ない。
オンラインではほとんど裸同然の彼を見慣れているけど、現実で接触するのはやっぱり緊張する。まして仕事では、彼は超厳しくて、強烈な毒舌家としても有名だから。
私は一瞬ためらい、スマホを取り出した。
あの日、勢いで別れを告げてからというもの、彼はずっと謝罪のメッセージを送り続けていた。完全にパニックになっているのが手に取るようにわかったけど、私は一切返事をしていなかった。
返さなかった理由は二つ。ひとつは、自分が情に流されないようにするため。もうひとつは、少し彼の態度を引き締めるため。
会うのは無理だけど、別れるのもなかなか踏ん切りがつかない。
少し考えた末、メッセージを送ることにした。
「別れなくてもいいけど、もう少し大人しくしてくれない?私は本当に約束を守らない人が嫌いなの」
送信すると、即座に返信が来た。
「やっと返事してくれたんだね、ダーリン!ごめん、本当に反省してる。もう絶対に同じことはしないよ」
そして続けて送られてきたのは、泣いている子犬のスタンプ。
私は深く息を吸い、オフィスの扉を軽くノックした。
中から少し慌てた様子が聞こえた後、落ち着いた声で言われた。
「どうぞ」
ドアを開けて入ると、まず目に飛び込んできたのは時松弘明の赤くなった鼻先だった。――泣いていたの?
その様子に気づいた私を察したのか、彼は少しバツが悪そうに机を軽く叩いた。
「資料を届けに来たのか?そこに置いておいて、戻っていいよ」
普段ならすぐに越権行為だと叱られそうなところだけど、今日は妙に穏やかだった。
もしかすると、少し機嫌が良くなったのかもしれない。
以前、ある同僚が越権報告をしたせいで解雇されたことがある。
もちろん、それだけが理由ではなく、その人自身の業務能力の問題や指示不服従も関係していたけど、それでも越権行為がきっかけだったのは間違いない。
今回持ってきた企画書も、結局彼から再度却下され、再び私の手元に戻ってきた。
仕方なく私は残業して修正することになった。
ところが、今日、時松弘明は珍しく機嫌が良く、定時に退社してしまった。しかも金曜日だったので、他の同僚たちも早々に退社してしまった。結局、オフィスには私と受付の事務員だけが残ったが、私の企画書はいつ完成するかわからない状態だったため、事務員には「最後にちゃんと戸締りするから」と言って先に帰ってもらった。
どれだけ時間が経っただろう。突然、オフィスの入口から顔認証ロックが作動する音が聞こえた。
時計を見ると、すでに夜の10時を回っている。この時間に誰が来るのだろう?
私は思わず身構えた。頭の中ではオフィスビルを舞台にしたホラー映画の場面がよぎる。「幽霊なんて存在しない」と自分に言い聞かせながら、息を潜めてその場でじっとしていた。
やがて、見覚えのあるシルエットが近づいてきた。その顔を見て、私は大きく息を吐いた。――時松弘明だ。
「なんでこんな時間に一人でいるんだ?家に帰らないのか?」
彼は私がまだ残業していることに驚いている様子だった。私は内心で彼を恨みながら答えた。「この企画書が急ぎでして、明日持っていってもまたダメ出しされると思ったので、今日中に何とか仕上げようと思って」
「ああ、その企画書か」
時松弘明は少し考えるように黙った後、私の方へ歩いてきた。
「もっと具体的に説明しよう。そっちの方が修正もしやすいだろう」
心臓がドキッと跳ねた。――今はまずい。
理由は簡単。メッセージを返す必要があるので、手間を省くために仕事用のパソコンを生活用アカウントに切り替えているからだ。
時松弘明が私の近くまで来ると、「画面を開いて見せてくれる?」と言った。
私は頭の中で瞬時にシミュレーションを巡らせながら、手元の操作を慎重に進めた。
画面をなんとか調整して彼に見せようとしたその時、彼が椅子を引き寄せながら言った。
「ちょっと代わってくれる?」
「待って!」